ドイツの国立音大への道のり(3) – 転職と新たな挑戦
目次
転職と新たな生活
S教授との最初のオンラインレッスンから1ヶ月後、私は転職をしました。新しい職場は自宅から非常に遠く、田舎のさらに山奥に位置していました。毎朝4:50に起きて準備し、最低2時間の通勤を経て7:30までに職場に到着する生活が始まりました。睡眠時間を確保するために、毎晩9時にはベッドに入るように心がけましたが、それでも体には大きな負担がかかっていたと思います。
さらに、毎朝出勤前にHIITを行っていたため、結果的に1年間で10kgも痩せてしまいました。それでも、毎日退勤後にはピアノの練習を続けました。自宅に着くのは5時ごろで、8時まで練習し、夕食をとってからシャワーを浴びて寝るという生活をほぼ1年間続けました。
オンラインレッスン
オンライン授業の話に戻ると、次のレッスンから教授の態度が豹変しました。
「違う!なぜそんなふうに弾く?」 「そこをもっとレガートだ!」 「あなたがなぜそうやって弾くのかわからん。」
毎回ムッとした様子で厳しく指摘され、「ひぇ・・・」と心の中で呟きながら、レッスン後にはシャツが緊張で汗びっしょりになることもありました。それでも、教授は毎回レッスン後には親切な紳士に戻り、優しく接してくれました。毎回多くのことを学び、大変さに見合う価値があると感じていました。
留学先の選択と苦悩
その年、カナダのある名門校に合格しましたが、どこに行くか迷っていました。しかし、教授とのレッスンを重ねるうちに、やはりこの教授の元で学び続けたいと思うようになりました。約1年間、2週間ごとにレッスンを受け、仕事を抱えながらもピアノの練習を続けました。
正直なところ、仕事からできるだけ早く抜け出したかったのです。異常な寝起き時間と仕事のストレスで押しつぶされそうでした。しかし、その辛い時期があったからこそ、効率と健康を考えるようになりました。
自己成長
自分が普通のピアニストと比べて遅れていることを自覚し、メンタルヘルスや脳科学の本を通勤退勤の隙間時間で読んで、さまざまな知識を蓄えました。特に樺沢紫苑先生の本を愛読し、現在もその知識を生活に取り入れています。
ピアノ練習以外の時間も小説や思想的な書物を読んだりして、ストレスを抱えながらも何か幸せを感じていました。また、ドイツ語の勉強も始めました。2021年の夏からDuolingoで数ヶ月やって、その後ネットでドイツ語の先生を見つけました。数ヶ月間は週1〜2回のレッスンを受けましたが、先生が忙しくなりレッスンを続けるのが難しくなりました。それでも毎日ドイツ語の文章を読み、わからない単語を調べ、ドイツ語を聞くことを続けました。
ドイツ語の上達
最初はほとんど文章の意味がわかりませんでしたが、徐々に慣れていき、ドイツ語の先生も驚くほどのレベルに達しました。この方法を毎日続け、今も継続しています。実際にドイツに来てからも一度もドイツ語のクラスで勉強したことはありませんが、現在はB2からC1レベルまで上達したと言われています。
教授との最終決断
2022年は非常に苦しい一年でしたが、教授とのレッスン、本の読書、ドイツ語の勉強と充実した一年でもありました。10月と11月になると、授業後にS教授と相談しました。「やはりドイツに来て先生の元で勉強したいです」と私は言いました。
「Okay、ではこちらの私立学校に申請しよう。最近録画したプログラムも提出してね。」
その秋に録画したプログラムはバッハのトッカータホ短調、ベートーベンの「悲愴」、ショパンのバラード第4番とエチュード作品25の12でした。教授と勉強しているとはいえ、仕事の忙しさから納得のいく音源を作ることはできませんでした。それでも、その音源を提出し、結果を待ちました。
ディスカッション
コメント一覧
Es war sehr schwer für dich das zu erreichen, was du jetzt erreicht hast. Von jetzt an wird es hoffentlich einfacher werden. Gib niemals auf ! 😉
Danke sehr für deine Ermutigung!!